「青汁」と聞いて、あなたはどんなイメージを持ちますか？
「体に良さそう」「健康志向の人が飲んでいる」「まずいけど効く」──そんなポジティブな印象を持つ人も多いでしょう。実際、青汁にはビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれており、日々の健康維持に役立つ飲み物とされています。
しかし、「青汁＝絶対に体にいい」と思い込むのは少し危険です。
どんなに優れた健康食品でも、体質や摂取方法によっては、デメリットや副作用を感じることがあります。この記事では、青汁のメリットだけでなく、“知られざるデメリット”にもスポットを当て、正しく青汁と付き合うための知識を解説します。
■ そもそも青汁とは？
青汁とは、主にケール、大麦若葉、明日葉、桑の葉などの緑色の葉野菜を粉末にした健康飲料です。これらの植物には、ビタミンA、C、E、K、カルシウム、マグネシウム、鉄分、葉酸などが豊富に含まれています。また、食物繊維や抗酸化物質（ポリフェノールなど）も含まれており、健康維持や美容効果が期待されています。
しかし、「栄養が豊富だから毎日たくさん飲めばいい」という考えは間違いです。
青汁のデメリット①：腎臓への負担が増えるリスク
青汁にはカリウムが多く含まれています。通常であれば、カリウムは余分に摂取しても尿として排出されますが、腎機能に不安がある人（慢性腎不全や腎機能低下を指摘されている人など）は要注意です。
腎臓の働きが弱っていると、体内にカリウムが蓄積されやすくなり、「高カリウム血症」を引き起こす可能性があります。高カリウム血症は、不整脈や筋肉のけいれん、最悪の場合は心停止を招くことも。
対策：
・腎疾患のある方は医師に相談してから青汁を摂取する
・ラベルの「カリウム含有量」を必ずチェックする
・1日の摂取量を守る（1日1杯程度で十分）
青汁のデメリット②：下痢・お腹の張りを引き起こすことがある
青汁には豊富な食物繊維が含まれており、腸内環境を整える効果があるとされています。しかし、普段からあまり食物繊維を摂っていない人が急に多量に摂取すると、体がびっくりして、下痢や腹部の張りを引き起こすことがあります。
また、青汁に含まれる「水溶性食物繊維」は発酵しやすく、腸内でガスが発生しやすくなります。
対策：
・飲み始めは量を少なめに（半量からスタート）
・空腹時の摂取は避ける（胃腸が敏感な人は特に注意）
・1日1杯、数日おきに飲むなど、体に慣らす
青汁のデメリット③：一部製品には糖分・添加物が含まれる
健康志向の強い人ほど「無添加」「自然由来」と書かれた製品に安心感を持ちますが、実は青汁の中には、飲みやすさや味を重視して糖分や香料、保存料を加えている商品も少なくありません。
特に青汁初心者や子ども向け製品では、フルーツ味や甘味料入りの製品が多く見られます。これらを毎日摂取すると、知らず知らずのうちに糖質過多になり、健康のために飲んでいるはずが逆効果になることも。
対策：
・成分表を確認し、「砂糖」「果糖ブドウ糖液糖」などがないものを選ぶ
・「甘くておいしい青汁」には注意する
・無添加で素材そのままの味を重視する製品を選ぶ
青汁のデメリット④：一部の薬と相互作用がある
青汁には「ビタミンK」が豊富に含まれていることが多く、これが血液を固まりやすくする作用を持ちます。
そのため、ワーファリン（血液を固まりにくくする薬）などの抗凝固剤を服用している人は、青汁を飲むことで薬の効果を弱めてしまう可能性があります。
対策：
・現在薬を服用している方は、青汁を始める前に必ず医師に相談する
・特に血液に関する薬、ホルモン剤を服用している場合は注意する
青汁のデメリット⑤：味や匂いに抵抗がある人も多い
青汁に苦手意識を持つ人の多くは、「まずい」「青臭い」「泥水みたい」という味覚的なデメリットを挙げます。特にケールや明日葉が原料のものは、独特の苦みがあり、初めての人にとっては飲みにくいと感じることが少なくありません。
一方で、味を改善するために前述のように甘味料を添加する商品もあるため、「味の改善」と「健康性の両立」は難しいところです。
対策：
・豆乳や無糖ヨーグルト、りんごジュースなどと混ぜて飲む
・飲みやすさを重視した「大麦若葉ベース」の商品から始める
・青汁ゼリーやタブレットなど別の形態を試す
青汁のデメリット⑥：体質に合わない人もいる
青汁は「誰にでも合う」と思われがちですが、まれにアレルギー反応や不調を訴える人もいます。特定の植物にアレルギーがある場合、青汁を飲むことで蕁麻疹、かゆみ、頭痛、吐き気などを引き起こすこともあります。
また、青汁には利尿作用があるため、体質によっては脱水ぎみになる人もいます。
対策：
・初めて飲む場合は少量から試し、体調に変化がないか確認する
・複数の原料がブレンドされている商品は避け、シンプルな成分のものを選ぶ
まとめ：青汁は「万能薬」ではない。正しい知識で賢く摂取しよう
青汁は、健康維持や美容、ダイエットのサポートとして心強い味方になる一方で、体質や飲み方によっては思わぬデメリットも潜んでいます。
ポイントは、「毎日飲めば健康になれる」という思い込みを捨て、自分の体質やライフスタイルに合った使い方をすることです。
青汁を「健康食品」ではなく「補助食品」としてとらえ、バランスの良い食事や適度な運動と組み合わせることで、初めてその真価が発揮されるのです。
■ 今すぐできる青汁チェックリスト
✅ 成分表示に糖類や添加物はないか？
✅ 飲みすぎていないか？1日1杯で十分？
✅ 薬を飲んでいるときは医師に相談したか？
✅ 飲んでから体調に変化はないか？
✅ 味や匂いが無理なら無理せず別の健康法に切り替える
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